雨情の童謡集や掛け軸 常設展示一新 北茨城市歴史民俗資料館
茨城新聞
2024年1月3日
茨城県北茨城市磯原町磯原の市歴史民俗資料館は、同市出身の童謡詩人、野口雨情(1882~1945年)に関する第1展示室の常設展示をリニューアルした。雨情の童謡集や歌謡曲集、掛け軸、写真など資料25点を展示。雨情の作品や故郷・磯原を紹介する。
2019年に同館がリニューアルオープンして以来、雨情に関する常設展示を一新するのは初めて。資料や解説パネルを入れ替えた。
磯原にちなんだ資料では、雨情直筆の掛け軸を展示。徳川斉昭が磯原海岸を詠んだ歌や、自らが作詞した「磯原節」を書いた掛け軸がそれぞれ並び、雨情が15歳まで慣れ親しんだ磯原の風景をうかがうことができる。
雨情最初の自費出版詩集「枯草」の原本や、生涯に出した4冊の童謡集も紹介。童謡や民謡の歌謡曲集なども展示する。1929年に発行された雨情が詩を書いた「全国民謡かるた」の復刻版も広げられている。
同館学芸員の早川麗司さん(48)は「雨情の童謡と民謡をより身近に感じてもらうとともに、磯原を思う気持ちを知ってほしい」と話した。