民泊で女将に人生相談 群馬・南牧村にオープン
自然豊かな村で自分と向き合う宿泊体験はいかが―。築約100年の古民家で女将(おかみ)に人生相談ができる民泊「Matty(マッティ)の古民家」が、群馬県南牧村にオープンした。女将の小林真奈さん(26)は空き家を活用する事業の展開も構想しており、人口減が進む村で雇用創出を目指している。
大泉町出身の小林さんは大学卒業後、県内ハウスメーカーの営業や、建設会社のリノベーション事業、家具店運営などに携わり、空き家活用に興味を抱いた。家具店で趣味の占いを生かして顧客の人生相談をしていたこともあり、古民家と占いを組み合わせた民泊事業を着想した。
開業を見据えた今年初め、古民家物件を探して同村にたどり着いた。村内の物件情報は充実し、「空き家に対する思い入れが他地域より強いと感じた」という。村が管理する空き家を借り、6月に移住した。
物件は旧養蚕農家の家屋で広々とした空間が特徴。歳月を重ねた建物の趣を生かすことにこだわり、約5カ月かけて改装した。1日1組限定で最大4人まで利用でき、占いによる人生相談ができる宿泊プラン(1万4300円)が人気。素泊まり(8800円)や、3日間のワーケーションコース(2万5000円)も用意する。
村内に宿泊施設を増やしたり、空き家の改修・管理を手がける事業を立ち上げたりし、村に新たな雇用の場を創出することを目標に掲げる。小林さんは「夢だった民泊が営業できるのは村の皆さんのおかげ。とにかく南牧に恩返しがしたい」と事業拡大に意欲を見せた。