栃木・宇都宮で見られる幸運 冨嶽三十六景の代表作「神奈川沖浪裏」と「赤富士」が同時展示へ
下野新聞
2023年12月20日
「グレートウエーブ」再び-。栃木県立美術館で開催中の「文晁と北斎-このふたり、ただものにあらず」(栃木県立美術館、下野新聞社主催)に22日、葛飾北斎の「冨嶽三十六景 神奈川沖浪裏」が再展示される。
24日の閉幕まで3日間限定。後期展示中の「赤富士」こと「凱風快晴」と合わせ、晩年の代表作の中でも特に人気が高い2点がそろう。
同展は江戸後期、ほぼ同時期に活躍した谷文晁(1763~1840年)と北斎(1760~1849年)の初公開肉筆画などを含め計87件を紹介。「冨嶽三十六景」全46図は半期ずつの展示で、「神奈川沖浪裏」は前期(11月19日まで)に展示されていた。
大波の裏側を描くという発想の大胆さ、ダイナミックな画面は、うろこ雲が浮かぶ藍の空と山肌を赤く染めた富士が印象的な「凱風快晴」とともに世界的に知られている。
同館の担当者によると、後期展の来館者から「波はないのか」という声が多数寄せられ所蔵館と交渉。「冨嶽三十六景」“二大スター”の希少な同時展示が実現した。
栃木県誕生150年、下野新聞創刊145周年の記念展。会場の解説文にQRコードを付け、来場者が自分のスマートフォンなどで読めるサービスも実施中。
観覧料一般1000円、大高生600円、中学生以下無料。