“日本最古の学校”参観料を値上げへ 栃木・足利の足利学校で2024年4月から

下野新聞
2023年10月22日

栃木県足利市の史跡足利学校は来年4月から、一般の参観料を60円値上げし480円とする方針を決めた。高校生は20円値上げの240円とし、これまで無料だった小中学生の参観料120円を新設する。かやぶき屋根のふき替えといった施設整備費などに充てる。20日の市議会全員協議会で明らかにした。

値上げの背景にあるのは、本年度から2032年度にかけて着工する「第2次保存整備事業」。江戸時代中期の姿に復元した1990年から30年以上が経過し、かやぶき屋根はふき替えの時期を迎えている。さらに防災設備の更新やユニバーサルデザイン化などを予定している。

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ふき替えで約1億円、全体の整備費で3億~4億円を見込んでいる。これらの経費の一部を捻出し、学校の魅力向上を図るため、参観料の見直しを決めた。料金は近隣の文化観光施設やほかの日本遺産の入館料とのバランスから算定した。

小中学生料金を新設するが、市内小中学生は無料のまま据え置く。一般の団体料金は50円値上げし400円とする。新型コロナウイルス禍前の年間の参観者数16万人を基に算出すると、年間700万円の増収が見込めるという。12月の市議会定例会に料金改定の議案を提出する。

塩島啓嗣事務所長は「値上げは苦渋の決断だが、ご理解を頂きたい。足利学校を磨き上げ、後世に引き継ぎたい」としている。

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