宇都宮の歴史 概観を 「徳川幕府の成立…」企画展 関ケ原から100年間

下野新聞
2023年2月21日

【宇都宮】市教委主催の企画展「徳川幕府の成立と宇都宮」が、3月21日まで竹下町のとびやま歴史体験館で開かれている。徳川家康(とくがわいえやす)が天下を制した関ケ原の戦い(1600年)前後から約100年間の宇都宮の歴史が概観できる。

企画展は主に宇都宮城跡の発掘調査で出土した遺物を中心に、写真パネルや文献など約40点の資料を展示。中世から近世にかけて変貌した宇都宮城や、日光社参との関わりなどを紹介している。

徳川幕府成立後約100年間の宇都宮藩は、本多正純(ほんだまさずみ)が藩主を務めた一時期を除いてほぼ、奥平(おくだいら)家の治世だった。47年間藩主を務めた奥平忠昌(ただまさ)は、将軍の日光社参の宿城として体裁を整えたとされる。

本多正純は歌舞伎や講談で有名な「宇都宮釣り天井事件」の首謀者として知られているが、現代に至るまでの宇都宮の都市基盤を整備した人物でもある。事件の真相も史実を基に解説した。

会場では期間中、仮想現実(VR)の機器2台も用意され、17世紀後半の宇都宮城をイメージした約2分の立体映像を見ることができる。入館無料。

(問)同館028・667・9400。