冬鳥「アトリ」の大群が飛来 鹿沼

下野新聞
2016年2月13日

 鹿沼市南部の奈佐原町や大和田町で冬鳥「アトリ」の大群が飛来し、田んぼで餌をついばんでいる。12日にも、群れとなった鳥影が竜巻のようにも見え、偶然通りかかった人たちを驚かせた。

 アトリはスズメ目アトリ科に属する渡り鳥で体長16センチ前後。同地区の住民らによると、1月中旬に飛来し数を増したという。この地区は昨年9月の水害で水田が冠水し、大きな被害を受けた。多くは収穫できず、稲穂が餌となっている。近くに黒川、平地林もあり、鳥にとって好環境といえる。県立博物館によると、「アトリの飛来は年によって違うが、ことしは多い」という“アタリ年”。

 観察を続けている同市下奈良部町、会社役員宇賀神喜一(うがじんきいち)さん(66)は「こんな光景は今まで見たこともないし、何万羽いるか分からない。自然観察をするものにとっては貴重な体験」と話している。

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