筑波山麓発 梅シロップ つくばの農園販売

茨城新聞
2016年1月15日

梅の加工品などを販売するつくば市上ノ室の農園が、筑波山梅林の青梅で「青梅シロップ」を開発し販売を始めた。梅の実のエッセンスを砂糖だけで抽出し無添加、無加水のノンアルコールシロップ。市内を代表する観光名所の資源を有効活用し、筑波山麓の地域振興につなげていきたい考えだ。

開発したのは「Moonhills Farm&Forest」(吉田光代主宰)。

青梅シロップは、筑波山中腹にある梅林で収穫された完熟前の青梅だけを使用。砂糖以外は一切加えていない。爽やかな酸味が特徴で水やお湯、炭酸などで7倍に薄めて、ジュースやホットドリンクにできるほか、かき氷やヨーグルトにかけても楽しめる。

製造は大洗町磯浜町の「吉田屋」に委託。パッケージデザインは県中小企業振興公社などの協力を得て消費者が手に取りやすいものに仕上げた。

主宰の吉田さんは「ノンアルコールなので小さなお子さんにも安心して飲んでもらえる。クエン酸も豊富で、筑波山への登山や体を動かした後の疲労回復にもお勧めしたい」と話す。

商品は、梅林隣に新たに設けられた休憩施設「筑波山おもてなし館」と、つくばエクスプレスつくば駅前の複合商業施設「BiViつくば」で取り扱っている。1本180ミリリットルで780円(税込み)で販売。おもてなし館ではシロップを使ったサイダーやホットドリンクを各200円で提供している。

シロップの第2弾として、石岡市にある吉田さんの実家の農園で収穫した完熟梅を活用した「完熟梅シロップ」も開発中で、2~3月の筑波山梅まつりでの販売を目指しているという。

吉田さんは「農園のブランディング化を進める課程で、市の6次産業化育成塾に参加したのが商品開発のきっかけ。丁寧に剪定(せんてい)や管理されている筑波山梅林の梅を活用し、地域振興に貢献していきたい」と話している。

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