《やってみチャオ》キャンドルナイト(みなかみ町) 心落ち着かす優しい明かり

上毛新聞
2016年1月18日

県内各地で日々開かれるイベント。どれも楽しそうだが、その魅力や楽しさは行ってみたり、体験しないと分からない。「ぱれっと」担当者がさまざまなイベントやプログラムにチャレンジ。本当の魅力、楽しさをお届けする。
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穏やかに揺れる炎で訪れる人を迎えるキャンドルナイト。イルミネーションのような華やかさはなく、雨風にも弱いが、LEDにはないぬくもりが感じられる。昨年12月、みなかみ町で開かれたキャンドルナイトに参加、準備を手伝いながら魅力を探した。
主催するみなかみキャンドルナイト実行委員会が使うのは直径約3センチ、高さ約1センチのキャンドル。これをプラスチックホルダーやガラスの小瓶、紙袋に入れる。手間が掛かるのは紙袋だ。1枚ずつ広げ、風に飛ばされないよう砂を入れてからキャンドルを入れる。袋を広げる係、キャンドルを入れる係、文字や絵の形に並べる係に分かれて作業した。
並べる係は楽しい。並べ方に決まりはなく「その人の感性でいい」という。会場を流れる用水路や橋の欄干、レストラン周辺などに置いてみた。3時間ほどで約2千個のキャンドルを並べ終えた。薄暗くなるのを見計らって点灯。約20人がライターを手に持ち、一つずつ火を付けた。
すべてのキャンドルに火がともる頃には日が暮れ、会場や建物がキャンドルの明かりに包まれた。紙袋は優しい明かりを放ち、小瓶は炎を映して輝く。穏やかな明かりに心が落ち着いた。
広い会場を何度も行き来してキャンドルを並べ、火を付けるのは楽ではない。それでも来場者の笑顔に疲れが吹き飛ぶ。これだけのイベントを開催できた達成感もあった。見るだけでなく、参加することが楽しいイベントだと感じた。
キャンドルの明かりの下で過ごす時間をつくることで、恵まれた生活やそれを支える環境のありがたさを感じてもらうのが同実行委の狙い。冬至と夏至の日を中心に年間6~7回開催している。

【メモ】参加無料。環境保全に役立てる募金を呼び掛ける。エコキャンドルのワークショップ(有料)なども開催。3月12日に同町・宝台樹スキー場で地元住民らが開く「キャンドルとかまくらの祭典」に協力。問い合わせは事務局(みなかみ町観光協会、☎0278・62・0401)へ。

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