真壁城庭園跡に巨大池 中世庭園で県内最大 桜川市真壁

茨城新聞
2015年11月28日

桜川市真壁町古城の国指定史跡・真壁城の本年度発掘調査で、同市教育委員会は27日、安土桃山時代の庭園跡から昨年度見つかった北池が調査区外にも広がる巨大な池であると確認したと発表した。規模は東西46メートル、南北17メートルに及び、外周の長さは125メートルにもなる。市教委は「中世庭園としては県内でも最大規模」としている。

 これまでの調査で本丸の東側に位置する中城庭園跡からは北池と南池の二つの池のほか、茶室跡や酒宴で使用された茶道具、中国産の高級磁器も出土している。本年度は中国産の天目(てんもく)茶わんや白磁、青磁のつぼのかけらが見つかった。

 中城庭園の広さはこれまでの予想を上回る7千~8千平方メートルと推定。県内の庭園跡としては、つくば市の国指定史跡・小田城跡の庭園(約6千平方メートル)を上回る規模となる。安土桃山時代の朝鮮出兵の際、九州に存在した大規模庭園での酒宴や茶会を参考に造園したとみられるという。

 真壁城跡は、室町~安土桃山時代に築いた真壁氏累代の居城跡。1994年11月に国史跡に指定された。

 市教委は12月5日午前10時半、午後1時半の2回、真壁体育館東側発掘現場で現地説明会を開く。雨天時は12日。問い合わせは市教委生涯学習課TEL0296(23)8521。

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