ニホンザル舎完成 日立・かみね動物園 360度観察「かわいい」

茨城新聞
2020年12月18日

日立市宮田町5丁目の市かみね動物園に新たなニホンザル舎が完成し、来園者の人気を集めている。中央部にタワー遊具が設置され、周辺ほぼ360度からサルたちの生態が観察できる。公開して初めての週末となった12月12日は親子連れなどが訪れ、「おサルさん、かわいい」などの声が聞かれた。

新ニホンザル舎はカバさん広場近くにオープンした。これまでの展示施設「サル山」は建設から半世紀が経過し老朽化したことから、市が整備を進めてきた。

総工費は約2億2400万円。敷地が旧施設よりやや小さいため、立体的な動きができるように高さ7メートル、6層のタワー遊具を設けるとともに、観覧スペースや園路などの全方向から見られるのが特徴だ。

同園は97匹のニホンザルを飼育しており、オープン前日の9日に飼育員などが総出で引っ越し作業に当たった。現在は寝る場所の獣舎から10匹ほどずつ屋外に出して公開。12日は33匹がタワー遊具のはしごを上り下りしたり、毛ずくろいでのんびり過ごす姿が見られた。

来園者には「近くで見られるのでサルの大きさや生活がよく分かる」などと好評だ。大きな鳴き声とともにけんかする様子も見られ、子どもたちからは「けんかしないで」との叫び声も上がった。生江信孝園長は「引っ越しでサルの関係が一時的に崩れる可能性もあり、観察しながら外に出す数を増やしていきたい」と話していた。

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