レトルトあんこう鍋開発 大洗の直売物産所 パッケージに「ガルパン」も

茨城新聞
2015年11月15日

大洗町と友好都市協定を締結している秋田県にかほ市で水揚げされたアンコウを使い、直売物産所「大洗まいわい市場」(常盤良彦社長)が1人前のあんこう鍋セットを商品開発した。大洗あんこう祭が開かれる15日から大洗リゾートアウトレットの同市場で発売する。本県ほど利用されていない秋田のアンコウを、あんこう鍋の本場・大洗ならではの活用。同社は「ホテルや旅館ごとに違うあんこう鍋を再現したい」と意欲を見せる。

「大洗あんこう鍋」は、アンコウの身や皮など170グラムが入ったレトルトと、濃縮されたペースト状のスープ、白菜やニンジン、ネギ、シイタケ、しらたきなど200グラムの野菜類がセットになっている。肝はレトルトには入れず、スープに生かしている。

土鍋にスープのもと、水100ccを加えてひと煮立ちさせ、レトルトあんこうパック、野菜パックを入れれば簡単に楽しめるという。

スープ、製造監修を町内の旅館割烹(かっぽう)「肴屋本店」が担当。「あんこう鍋が初めての人や、癖の強いあんこう鍋を苦手と感じた人にも食べやすい味に仕上げた」と同店。アンコウの身などの加工も町内の業者が行った。

パッケージは、一般用とガールズ&パンツァー(ガルパン)バージョンの2種類用意。価格は1セット1380円(税込み)。

企画した常盤社長によると、「あんこう鍋を食べるため、レトルトによる商品化構想を温めてきた」ところ、にかほ市で水揚げされたアンコウの試食会が昨年10月に大洗町内で開催された。同社長らが今年1、2月に同市を訪問し、同市の底引き網漁期の3月に漁獲されたアンコウを冷凍保存し、活用する方向を決めた。

その後、加熱具合など試行錯誤を重ねて商品化にたどりついた。今回2千セットを製造、販売する。常盤社長は「まだテストマーケティング段階。味の評価をもらえれば、さまざまなホテルや旅館の味をレトルトで再現し、本格的なあんこう鍋祭りにつなげたい」と抱負を話している。

両市町は2013年7月に友好都市協定を締結。筑波銀行と北都銀行(本店秋田市)も加えた4者で地域振興協定も結んでおり、金融機関のバックアップを受けながら産業交流が進められている。

問い合わせは大洗まいわい市場(電)029(266)1147

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