人馬一体 的中に歓声 日光東照宮で流鏑馬神事

下野新聞
2019年10月17日

 日光市山内の世界遺産、日光東照宮で16日、秋季大祭が始まり、疾走する馬上から弓矢で的を射抜く「流鏑馬(やぶさめ)神事」が奉納された。今回は、66年の歴史の中で初めて女性の射手が登場し、祭りに花を添えた。

 朝から冷え込み、秋の深まりを感じさせる表参道には、約250メートルの特設馬場が設けられた。10人の射手が鎌倉、江戸時代の装束に身を包んで疾走、三つの木製の的(約60センチ四方)を狙った。矢が的中し「パーン」という乾いた音が響くと歓声が起こった。沿道に詰め掛けた大勢の観光客は、人馬一体の妙技に酔いしれていた。

 初の女性射手となった神奈川県横浜市緑区の会社員安達歩(あだちあゆみ)さん(41)は、6番目にスタート。的を射ることはできなかったが「緊張しました。こういう機会を与えていただき感謝しています」と話していた。

 大祭最終日の17日は午前11時から、同所で「百物揃(ひゃくものぞろい)千人武者行列」が行われる。

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