「井上」産サツマで焼酎 甘み強く舌触り滑らか 12月1日発売 筑西

茨城新聞
2018年11月30日

筑西市井上で栽培されたサツマイモ「井上さつま」を原料にした、プレミアム芋焼酎「筑西」が12月1日、筑西市内の酒販店で限定発売される。アルコール度数30度、4合瓶のみで生産数は500本。価格は1本2500円(税込み)。井上さつまの消費拡大、地域振興を目指し開発された。

企画したのは来福酒造(同市村田)。市による栽培農家への仲介協力を得て、製造にこぎ着けた。原料は、同市井上の農業、勝沼均さん(69)の栽培したサツマイモ「シルクスイート」約1トンを使用した。同酒造によると、シルクスイートを原料にした焼酎製造は全国でも数社しかなく、県内では初めてという。

同酒造の藤村俊文社長(47)は、味について「甘みが強く、絹のように滑らかな舌触りが特長。イモの香りは軽く上品な感じ」と表現した。勝沼さんは「末永く愛される商品になることを願う」と期待を込めた。

井上さつまは、明治以前から同所の農家が栽培。食感の良さが評価され、特産品として知られてきた。しかし近年、担い手の高齢化と減少が進む。同市井上を含む黒子地区のサツマイモ栽培農家は、1985年に47戸あったのが、現在はわずか8戸まで減少している。

同市では地酒による乾杯を推奨する「乾杯条例」が1月に施行。須藤茂市長は「市の起爆剤として販売したい。来年開設する道の駅にも置き、宣伝していきたい」と意欲を見せた。店頭販売は、下館酒販青年会に加盟する市内30店が行う。問い合わせは同酒造(電)0296(52)2448

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