親子獅子、伝統の舞 潮来・国神神社 五穀豊穣祈る

茨城新聞
2017年11月24日

県指定無形民俗文化財の「上戸の獅子舞」が23日、潮来市上戸の国神神社で奉納された。五穀豊穣(ほうじょう)を祈る神事で、笛と太鼓の小気味よい音色に合わせて、獅子の親子3体が独特の舞を披露した。

3体の獅子頭は室町時代初期、氏子から同神社へ寄進されたもので、江戸時代に水戸藩主の徳川光圀が、旧暦11月の卯(う)の日に奉納することを定めたと伝わる。

地元住民らが集まった境内には、猿田彦を先頭にして獅子たちが登場した。拝殿を前に、雄獅子は激しく、雌獅子はゆったりと、中獅子はその仲を取り持つように、それぞれが異なる雰囲気の舞を見せた。舞の型は世代交代の物語を表現しているという。

この日は、獅子舞のほかに地元の女児による巫女(みこ)舞も行われた。

氏子総代長の明間孝さん(60)は「地域で担い手が少なくなって存続が難しくなってきているが、なんとか守り続けていきたい」と語った。

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