《食いこ》 岩塙山荘珈琲店(北茨城市) 季節の風景、楽しむ隠れ家

茨城新聞
2017年11月19日

北茨城市の岩塙(いわばな)山荘珈琲(コーヒー)店。目印は木の奥から顔を出す三角屋根。石段を上り、靴を脱いで上がると、11月から火を入れたというまきストーブが暖かい。季節ごとに変わる風景を楽しみながら、思い思いの時間を過ごせる隠れ家のよう。田中恭助さん(67)と妻の弘子さん(63)が2013年に店を開いた。1階はカフェ、2階はギャラリーになっている。

岩塙はこの辺りの地名。ここで、弘子さんの父親が「山一つ分」の広い敷地に雑木林の庭を造り、炭火焼きの店を営んでいた。父親が亡くなり炭火焼きの店は閉じたが、「この土地を荒らすわけにはいかないが、片手間にはできない。会社をリタイアする年が近くなり、庭の手入れをしながら店をやろうと考えた」と恭助さんは話す。

今の店舗は、前の店で厨房(ちゅうぼう)があった山荘風の建物を改装し、店名も受け継ぐ。「前の雰囲気を残したかったので、今風のしゃれたカフェにはしなかった」と弘子さん。大きな窓を残し季節ごとの風景を楽しめるようにした。

自家焙煎(ばいせん)コーヒーの店。恭助さんが試行錯誤し、味を作ったというマイルドな「山荘ブレンド」は「口当たりすっきり。飲みやすく」をイメージした。「ブラジル」「ガテマラ」などコーヒーは10種類。

弘子さんが菓子や軽食を作る。季節の果物などを入れた「タルト」はバターや砂糖は控えめにして果物の酸味を生かす。「レモンケーキ」はレモン皮のすり下ろしを入れたパウンドケーキにレモン果汁のシロップをかける。軽食はサンドイッチやカレーライスなど。ランチやセットメニューはない。

店の周りの自然豊かな風景は季節で表情を変える。11月半ばを過ぎ落葉が進む。「特に緑のころがきれい。新緑の季節は1日で葉が開き、朝と夕で景色が変わる」と夫妻は口をそろえる。

女性や年配の夫婦連れなどのほか「意外にも男性が一人でふらっとやって来る」と弘子さん。「自分も気分転換の時間が楽しみだった。一人でも女性が楽しく過ごせる空間をつくりたかった」と器に凝るなど気を配る。女性が帰りがけ夫妻に声を掛けた。「いい時間を過ごせました」

■お出かけ情報
岩塙山荘珈琲店
▼住所は北茨城市関本町福田1476の10
▼営業時間は午前10時~午後6時
▼定休は土曜と日曜
▼(電)0293(24)9038

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