《旬もの》ひぐまのいちご屋さん(北茨城市) 姉妹がイチゴと菓子作り

茨城新聞
2019年1月27日

北茨城市の「ひぐまのいちご屋さん」は加藤=旧姓・樋熊=希予伽(きよか)さん(28)がイチゴをハウス栽培する農園。同じ場所で、妹の樋熊摩斗加(まとか)さん(27)が「ひぐまのおかし屋さん」を開き、姉が育てたイチゴをたっぷり使ったケーキを作る。姉妹が「気を使わないのでストレスなく働けるし、互いに頼れる」と助け合い、イチゴと菓子作りに励んでいる。

場所は国道6号大北橋南交差点のすぐそば。ハウスでは、赤く色づいたイチゴが実っていた。県のオリジナル品種「いばらキッス」、甘味と酸味のバランスがいい「紅ほっぺ」のほか、数は少ないが酸味の少ない「やよいひめ」や白いイチゴも栽培する。国道からも目立つ赤い小さなプレハブで、イチゴやケーキ、焼き菓子などを直売する。イチゴ狩りは行っていない。

摩斗加さんは子どもの頃から料理や菓子作りが好きで「食べ物関係の仕事に就きたかった」。高校卒業後、日立市内の菓子店に就職し「自分の店を持ちたい」と思うようになった。妹の夢を応援する形で、希予伽さんは2016年、イチゴ栽培を始めた。その後摩斗加さんも独立した。

全くの初心者で農業を始めた希予伽さんは知り合いの近くのイチゴ園で指導を受けた。「今も困ったら師匠に助けてもらっている」と頼りにする。「思った以上に大変」と言いながらも生き生きとした表情。摩斗加さんら家族も栽培を手伝う。姉妹は「やっと、忙しさや流れが分かってきた。軌道に乗ったところ」と笑顔を見せる。

摩斗加さんは今の時季、取れたてを使ったイチゴ尽くしのケーキを中心に作る。カップ入りのショートケーキ「スペシャルいちご」やイチゴを凝縮したソースの「アーモンドのブランマンジェ」など。スムージーは水も砂糖も入れずイチゴだけを使っているという。県産の栗や干し芋などのパウンドケーキなどの焼き菓子もそろう。受粉のため養蜂を行っており、自家製蜂蜜や蜂蜜を使った菓子も並ぶ。

イチゴ直売は5月中旬まで。菓子店は通年で営業し、イチゴを使ったケーキは6月いっぱいまでの予定。家族でモモやブドウなどの果樹を栽培し、季節の果物のケーキに使っている。ホールケーキなどは要予約。

■メモ
ひぐまのいちご屋さん・ひぐまのおかし屋さん
▽住所は北茨城市中郷町下桜井61の1
▽営業時間は午前9時~午後4時半
▽定休は日曜・月曜
▽(電)080(5381)3105

地図を開く 近くのニュース