「豆乃香」、フレンチに 糸引き少ない納豆

茨城新聞
2017年8月25日

県や県内納豆メーカーなどが共同開発した、糸引きの少ない納豆「豆乃香(まめのか)」が料理の食材として注目されている。外国人が食べやすいよう特有の粘りやにおいを抑えた「納豆らしくない納豆」で、現在は主にフランスなど欧米各国に輸出される。国内でも普及させようと、県は豆乃香料理のレシピ集を作成。水戸市内のフランス料理店では21日に「豆乃香尽くし」のコース料理の提供が始まった。

▽「畑のチーズ」
コース料理を提供するのは、水戸市千波町の「オー・ボン・ヴィヴェール」。豆乃香を使用した本格的なコース料理は初めてとされ、豆乃香ブランドの総合プロデュースを担当するフードアナリスト、藤原浩(53)さんが監修した。

佐藤正信シェフ(66)が考案したコース料理は、仔羊のロースト▽地魚のポワレ▽フォアグラフライ・サラダ仕立て▽豆乃香ロワイヤル▽生チョコ▽豆乃香パウダーとひきわり入りクッキー-の全6品。いずれもフリーズドライやパウダー状の豆乃香を振り掛けるなどして、風味豊かな料理に仕上げた。

佐藤シェフは「豆乃香は畑のチーズのような感じがした。風味を生かすよう努力した」と話した。

コース料理の提供は9月末までの期間限定。藤原さんは「北関東でも有名なフランス料理店で提供したのを皮切りに、今後、都内や海外の飲食店でもメニュー化できるようにしていきたい」と意気込んだ。

▽有名シェフ考案
県は、今回の料理提供に合わせて、豆乃香を使った料理や菓子などのレシピ集を作成した。

国内外の料理店などで食材として広く使用してもらえるよう、プロの料理人向けに日本語、英語、フランス語版を用意。佐藤さんのほか、神保佳永さん、浦野健次郎さん、橋本宏一さんなどの有名シェフらが考案した計16品を掲載した。

レシピは、同店が提供する仔羊のロースト、地魚(ヒラメ)のポワレのほか、スペイン風オムレツや揚げ菓子のベーニエ、タルトなどさまざま。和食や西洋料理、デザートなど幅広く活用されている。

▽業界の起爆剤に
豆乃香は、県工業技術センターがほとんど糸を引かない独自の納豆菌を使って開発。県産納豆の消費拡大に向け、県内の産官学が結集する「いばらき成長産業振興協議会」がプロジェクトを展開し、納豆メーカー6社が2015年4月以降、統一ブランドとして順次、商品を販売している。

当初から積極的に海外展開を図ったため、現在はフランスや米国などへの輸出が中心。フリーズドライやパウダー状の乾燥商品の開発にも力を入れている。

藤原さんは「今は冷凍で海外に送っているが、パウダーにすることで各国の料理に適合できるようになる。本県の食のイメージアップや納豆業界の起爆剤になることを期待している」と力を込めた。 

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