前川北側に遊歩道整備 潮来あやめまつり27日から

茨城新聞
2017年5月24日

27日に開幕する潮来市の初夏の一大イベント「第66回水郷潮来あやめまつり」へ向け、会場の「水郷潮来あやめ園」そばを流れる前川の北側遊歩道の整備が進んでいる。これまで、遊歩道の一部が私有地で分断されていたが、整備により開通する。アヤメなどが咲き誇る前川南側の会場「水郷潮来あやめ園」エリアだけでなく、同園側から川向こうにも新たな観光客の動線が生まれ、周遊ルートの拡大が期待される。

整備が進められているのは、同園のろ舟乗り場斜め対岸付近。避けて遠回りするしかなかった私有地を県が買い上げ、管理用道路として整備、前川北側の遊歩道散策における課題は解消されそうだ。

これまで、あやめ園やろ舟乗り場、JR潮来駅のほか、飲食店やショッピングセンターなどが集中する前川南側が、この時期の観光客のにぎわいの中心だったが、前川北側エリアにある観光拠点へも観光客の動線が延びることになる。同エリアには交流拠点としてリニューアルオープンしたばかりの古民家「水郷旧家『磯山邸』」や整備計画がある津軽河岸跡のほか、日本芸術院会員の水彩画家、小堀進の作品などを展示する「水郷まちかどギャラリー」、源頼朝が建立して水戸光圀が再建した長勝寺などもある。

市秘書政策課は「ストップしていた観光客の流れが今後はスムーズになる。新たな周遊ルートが確保でき、観光客の滞在時間も長くなることが期待される」と話す。 

「第66回水郷潮来あやめまつり」は27日~6月25日「水郷潮来あやめ園」で。面積約1・3ヘクタールの園内にアヤメやハナショウブ、カキツバタなどアヤメ科の花約500種100万株が咲き誇る。期間中は、手こぎのろ舟が運航されるほか、水、土、日曜日はかつての水郷の嫁入りを再現した「嫁入り舟」も実施。夜はあやめ園をライトアップ。人力車の周遊や、あやめ踊り、潮来囃子(ばやし)が披露されるイベントが開かれる。問い合わせは市産業観光課(電)0299(63)1111

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