《旬のいちおし》 小美玉キュウリ 香りが強く味に深み

茨城新聞
2017年4月19日

「みずみずしく、キュウリ本来の香りが強く、味に深みがある」と話すのは、小美玉市下玉里の生産農家、山口祐甚さん(41)。4棟のビニールハウス計約38アールで、父裕也さん(69)、母正枝さん(68)、妻麻衣さん(34)らとともに、キュウリ栽培に汗を流す。

栽培するのは、皮の表面に水分の蒸発を防ぐための白い粉(ブルーム)が付く、昔ながらの「ブルームキュウリ」。近年はブルームのない品種が広く普及しているが、山口さんは「(ブルーム付きの方が)皮が柔らかく、ほのかに甘い」とこだわりを見せる。

4年前に裕也さんから全てのハウスの管理を任された。試行錯誤する中で、昨年からハウス内の温度や湿度、日照などの測定を始め、温度調整や水やりに測定データを活用する。「データによって気付く点は多い。もっと勉強して収量を上げたい」と意欲的だ。

出荷のピークは今月中旬から5月下旬ごろまで続く。関東の市場を中心に、石岡市の直売所「大地のめぐみ」にも出荷する。「今年は実が大きく育ち、見た目も品質も良い。抜群の味なので、ぜひ食べてみて」とアピールした。

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