規格外野菜で健康食品 行方・農産物直売所

茨城新聞
2017年3月27日

「食べられるのにもったいない」-。行方市麻生の農産物直売所「やさいの声」では、店長の原田武司さん(42)が開発した、規格外の野菜から作る健康食品「野菜パウダー」を販売している。霞ケ浦と北浦に挟まれた同市の特産品であるレンコンを使った主力商品「れんこんパウダー」を皮切りに、ミズナやニンジンなど全9種類を相次いで発売した。契約農家や販売者にとっては廃棄減により収入増。消費者にとっては健康への貢献と“一石二鳥”の商品だ。

同市はさまざまな農産物が生産される“野菜王国”。同店にも、約80軒の契約農家が育てた色とりどりの野菜が並ぶ。その中心に「花粉症で辛(つら)いあなたに」「天然のマルチサプリ」などのコピーとともに、レンコンやコマツナ、ホウレンソウ、ニンジンなどの「野菜パウダー」が置かれている。

東京都生まれの原田店長は元々、洋服販売の会社員。妻の実家が同市の農家だったことから、会社を辞めて農産物の直売を開始。形が悪かったり、大きくなり過ぎて規格外となった野菜が売れない現状を目の当たりにし「もったいない」との思いが募る。どうにか生かしたいと、カット野菜にするなど試行錯誤しながらたどり着いたのが野菜パウダーだった。

同時に「花粉症の症状を和らげる成分がある」とメディアで話題となっていたレンコンに着目。同市がレンコンの一大産地だったことや、花粉症に苦しむ妻を助けたいという思いも手伝って、野菜パウダーの第1弾は「れんこんパウダー」に決めた。

契約農家から、規格外の野菜を安値で仕入れ、店に隣接する加工所で生産。ゼロからの加工品生産の挑戦で、加熱の加減で色合いが悪くなったりと苦労を重ねながら商品化にこぎ着けた。

今では、野菜の成分についての専門書や医学書まで読みふけるという原田店長。「年配のお客さまから病気の話を聞くことが多く、少しでも健康に役立つものを提供したい。高齢者や赤ちゃん、子どもなど、野菜をたくさん食べられない人にも野菜の栄養を取ってもらいたい」と語る。

野菜パウダーは、クッキーなどの菓子の生地に混ぜたり、ヨーグルトに混ぜて食べるのがお薦めという。キクイモやヤーコンなどを新たに検討しているほか、野菜ソムリエの資格を持つ客との協力で野菜パウダーのレシピ集を作る計画も進めている。

主力商品のれんこんパウダーは100グラム入り1袋が980円(税込み)。同直売所で販売している。問い合わせは同販売所(電)0299(72)0831

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