古墳時代の銅鏡出土 つくば・島名本田遺跡

茨城新聞
2016年12月16日

県教育財団は15日、つくば市島名の島名本田遺跡の発掘調査で、古墳時代中期(5世紀)の竪穴建物跡から小型の銅鏡などが出土したと発表した。同財団は、鏡が祭祀(さいし)などに使われていた重要な道具で権力の象徴でもあるとし、「地域に有力者が存在していたことや、遺跡が古墳時代における拠点集落だったことが推察される」と説明している。

今回の調査では、古墳時代中期の竪穴建物跡13棟や、奈良時代(8世紀)の鍛冶工房跡3基のほか、室町時代(16世紀後半)の遺構からは長方形(東西約60メートル、南北約40メートル)に区画されるように掘られた溝3カ所が確認された。

古墳時代中期の竪穴建物跡からは、薄緑色の銅鏡が割れた状態で出土。銅、スズ、鉛で作られ、直径は約6センチと推測される。一般的に銅鏡は古墳の副葬品として出土するため、竪穴建物跡からの出土はまれで県内では3例目となった。

室町時代の区画溝、3方向の隅(北西、北東、南東)の浅い土坑からは輪宝墨書土器が出土した。土器の皿の内面に、密教法具の輪宝を墨で描いたもので、地鎮に伴う祭祀に簡略的に使用されたと考えられる。

島名本田遺跡は、同市南西部を流れる谷田川右岸の標高19~24メートルの台地上に立地。2011年度の調査で、奈良・平安時代と中世の集落跡などを確認。昨年度は、古墳時代後期と奈良・平安時代の竪穴建物跡や、奈良時代の鍛冶工房跡などを確認している。

現地説明会は18日午前10時から開かれる。問い合わせは同財団つくば島名事務所・長洲正博さん(電)080(4659)8215

(沢畑浩二)

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