文化審答申、国登録有形に茨城から3件

茨城新聞
2016年11月19日

国の文化審議会(馬渕明子会長)は18日、坂東市の旧大塚酒造店舗兼主屋など県内の建造物3件を登録有形文化財にするよう松野博一文部科学相に答申した。近く答申通り告示され、本県の登録有形文化財は計282件となる。

県内で答申されたのは、坂東市岩井の旧大塚酒造の店舗兼主屋と本蔵、大子町大子の旧大子銀行本店。

旧大塚酒造店舗兼主屋は、中心市街地に残る歴史的な酒蔵。寄せ棟造り桟瓦葺き2階建ての建造物で、明治中期に建てられた。大きさの同じ部屋を配する形を基本とし、東南の角に台所を突き出させ、座敷背面に廊下を回すなど近代的な様相を示している。

1895年に造られた旧大塚酒造本蔵は、切り妻造り桟瓦葺き2階建てで、面積約790平方メートルの大規模な醸造蔵。母屋から三方に3間幅(約5・4メートル)の下屋(げや)が取り付けられている。内部は中央には30センチ角の太い柱を使って大空間を支えている。

1917年築の旧大子銀行本店は、寄せ棟造り木造2階建て。背面に平屋建てが付属し、内部には金庫室が残る。ドーム屋根の塔屋をはじめ、円柱や三角形の屋根で飾る正面出入り口が特徴的で、地域のランドマーク的存在になっている。

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