「弘道館記」虫干し 水戸で曝書公開

茨城新聞
2016年10月22日

水戸市三の丸1丁目の弘道館で、同館が所蔵する書籍を虫干しする曝書(ばくしょ)の一般公開が21日、始まった。約160冊の書籍を風に当て、虫害や湿気を防ぐとともに、職員が装丁に劣化がないかを確認している。建学精神を記した「弘道館記」をはじめとする版木約80枚も展示され、入館者は朽ち果てることなく現代まで残る同館の収蔵品に見入った。

曝書が公開されているのは同館至善堂。畳の上に敷かれたカーペットには「大日本史」のほか、藩校時代にいずれも教科書として読まれていた儒教の経典「孝経」や和算書などが並べられた。マスクと手袋を着用した職員が1ページずつ注意深くめくりながら風を通し、とじ糸のほつれなどがないかを慎重に点検した。

同館学芸員の小圷のり子さん(47)は「曝書という努力をしなくては、大事な知的財産は失われてしまう」と入館者に説明。「漢籍のほか、高い水準にあった和算の教科書も展示されている。生き生きと学んでいたであろう当時の生徒の姿を思い浮かべてほしい」と話した。

曝書公開は23日までで、雨天時は版木のみの展示。小圷さんによる解説は午前10時と午後2時の2回で、それぞれ約30分間を予定している。

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