《水辺の風景》館林 茂林寺公園 関東唯一の低地湿原

上毛新聞
2016年10月15日

ㅤ館林市堀工町の茂林寺公園は、全国でも希少な「低地湿原」の一つ。県指定の天然記念物「茂林寺沼および低地湿原」が大部分を占め、民話「分福茶釜」で知られる茂林寺に隣接する、市内屈指の観光名所でもある。秋の爽やかな天候になり、大勢の人が散策に訪れる中、地域一丸で水辺を守るための模索が続く。
ㅤ茂林寺公園の沼と湿原を合わせた面積は約5万6千平方メートルに及ぶ。利根川や渡良瀬川などの河川に囲まれた館林市一帯は、かつては池や沼、湿原が数多くあった。しかし全国的に宅地造成や農地開拓が進み、とりわけ平野部の湿原は近年ほとんど見られなくなった。
ㅤ公園一帯の自然を調べている県自然環境調査研究会調査員の青木雅夫さん(67)=同市松沼町=は「ここは関東平野に残された唯一の低地湿原。保護対策が不可欠になっている」と説く。
ㅤ貴重な自然を次代に残そうと、県と市、地域住民らが協力して保護へ向けた活動を続けている。湿原乾燥の一因とされているヨシの刈り取りや動植物の調査、一般住民らを対象にした学習会などが開かれる。
ㅤ地元住民らでつくる「茂林寺沼の自然を守る会」(代表・古川正道茂林寺住職)も参加団体の一つ。年に数回の清掃活動やヨシ刈りには、会員以外の住民を含め毎回100人程度が参加する。
ㅤ古川住職は「美しい自然と風景を残せるよう、何ができるか考え、さまざまな立場の人と協力して取り組んでいきたい」と語る。

【メモ】
ㅤ茂林寺公園内ではさまざまな学習会、保護活動が予定されている。22日に館林市教委主催の「昆虫調査隊~秋の陣」(定員20人程度)、23日に茂林寺沼の自然を守る会主催の「清掃活動」が開かれる。問い合わせはともに市教委文化振興課(0276・74・4111)へ。

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