バス新路線、実証運行 常陸大宮市、駅起点3ルート

茨城新聞
2016年10月4日

鉄道とバスのスムーズな乗り継ぎを目指し、常陸大宮市は3日、新路線バス実証運行を始めた。朝夕の通学、通勤のほか、市街地での買い物や通院の利便性を図る。11月には利用者や住民にアンケート調査を実施、ルートや時刻の変更も視野に入れ、1便当たり10人以上の乗客を目指す。

実証運行は国の地方創生加速化交付金2600万円を活用。住民や高校生の保護者らによる協議会で検討を重ね、茨城交通(任田正史社長)が3ルートを運行することになった。

小場・村田線はJR大宮駅と小場公民館を結ぶ。水戸方面への通学、通勤や北西看護学校への通学などを考慮した。1日12便で初乗り170円、最大420円。

緒川・玉川村駅前線は、JR玉川村駅と上小瀬十文字を結ぶ。県立小瀬高への通学や水戸方面への通学を狙いに、朝と夜の6便を運行。日曜、祝日は運休する。初乗り170円、最大370円。

通学、通勤用の路線に加え、市内中心街の国道118号の旧道とバイパスを通る循環線を運行。JR大宮駅を発着、通常循環3便、道の駅常陸大宮・かわプラザ経由3便、常陸大宮済生会病院経由3便があり、初乗り170円、最大200円。

運行開始式で綿引義久副市長は「市民ニーズに合った利便性のある公共交通にしたい。利用促進を図り、市の活性化につながるように取り組む」と述べ、来賓として県の角田英樹企画課長、任田社長があいさつした。

市内公共交通に関しては、地域連携協定を結ぶ茨城大人文学部の学生も9月下旬、「地域課題入門」の講義として発表。停留所の環境改善や座席数を減らして荷物スペースの確保、道の駅との連携イベントなどが挙がり、市企画政策課は「生かせるものは生かしたい」と話している。 (蛭田稔)

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