戦中、戦後と俳句を語る 多喜二祭で金子兜太さん 伊勢崎

上毛新聞
2016年9月7日

ㅤプロレタリア作家の小林多喜二が1931年9月に伊勢崎市内で拘束され、抗議した民衆が警察から奪還した「多喜二奪還事件」を記念した第9回伊勢崎・多喜二祭が4日、同市民プラザで開かれた。県内外から400人以上が訪れ、多喜二の生きた時代に思いをはせた。
ㅤ俳人の金子兜太(とうた)さんが「戦中のこと、戦後のこと」と題して講演した。96歳の金子さんは、自身が戦争をどう生き抜いたかを振り返り「戦後は、俳句の選者をしていて女性の文化性が大きく向上する様子を見てきた」などと思い出を語った。
ㅤ講演に先立ち、前橋市の音楽サークルに所属する大沢綾子さんが「多喜二へのレクイエム」など5曲を歌った。
ㅤ多喜二祭は有志でつくる同祭実行委員会(大沢勝幸委員長)が、事件が起きたこの時期に毎年開いている。

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