《山の日8・11 期待と課題(2)》観光 集客増へ周遊強化

上毛新聞
2016年8月8日

安中市と長野県軽井沢町の境にある碓氷峠。急勾配で知られ、中山道最大の難所とされたが、1997年に信越線横川―軽井沢間が廃止された後は、文化財と山の風景を見ながら散策できる「アプトの道」が整備され、人気を集めている。市は祝日となった8月11日の「山の日」を弾みに、アプトの道を中心とした集客増を目指している。
峠は明治以降、「アプト式」をはじめ先端の鉄道技術が投入され、列車による交流が可能になった。れんが造りの碓氷第三橋梁(めがね橋)に代表される国指定重要文化財「碓氷峠鉄道施設」を生かし、廃線跡の橋上などを整備したのがアプトの道だ。
7月末に訪れた埼玉県熊谷市の前沢宏高さん(33)は「トンネルは軽井沢より涼しいし、子どもも喜んでいる」と笑顔。東京都世田谷区の立崎加代子さん(31)はめがね橋を「群馬の絶景としてもっとPRした方がいい」と声を弾ませた。
市観光課によると、2008年度のアプトの道周辺の入り込み客数(推計値)は約21万人だが、整備が進んだ13~15年度は27万人台を維持。長年めがね橋でガイドをする碓氷線文化財インストラクターの加藤正夫さん(49)は「春、秋はウオーキング客が多く、夏休みは親子連れが増える」と話す。外国人も目立ってきたが、集客増に向け、市は周遊観光を課題に挙げる。
市は11日、めがね橋から約8キロにある小根山森林公園で親子の木工教室を開く。園内で育った木材や竹材を使い、笛や竹とんぼ作りを行う。野鳥観察の名所である点もPRしたい考えだ。
めがね橋を中心にアプトの道は人気が根強い。市は周辺にある鮮やかな紅葉が美しい碓氷湖や、日帰り温泉施設「峠の湯」なども視野に、観光スポットとしての認知度向上を図る。そのために「山の日の企画をさらに検討していきたい」としている。

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