《消えた鉄道今昔》JR吾妻線 岩島―長野原草津口 八ツ場ダムで付け替え

上毛新聞
2016年7月27日

ㅤJR吾妻線の岩島(東吾妻町)―長野原草津口(長野原町)間は2014年9月、八ツ場ダム建設に伴い10・4キロが新線に付け替えられ、旧線が廃止された。
旧国鉄長野原線として1945年に開通し、71年に吾妻線と改称された。旧線区間は吾妻渓谷に沿った風光明媚(めいび)な路線で、鉄道では日本一短い「樽沢トンネル」(7・2メートル)があった。
ㅤ新線は岩島駅の西方約1キロの地点で吾妻川を渡り、長野原草津口駅までのほとんどが右岸の山中を走る。八ツ場、川原湯、横壁の三つのトンネルが全区間の約8割を占める。水没する予定の川原湯温泉駅は高台に移転し、新駅舎が建てられた。
ㅤ旧線の営業最終日に本社カメラマンが川原湯温泉駅を撮影した。現在はダム工事のため駅舎やレールなどが撤去され、並行して走る国道145号も姿を消した。駅周辺の風景は大きく変化し、やがてダム湖に沈む。
(おわり)
ㅤ連載は綱島徹が担当しました。

【写真】旧線の営業最終日の川原湯温泉駅(2014年9月撮影)

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