鬼怒川温泉、「楯岩」からの絶景復活 展望台4年ぶり開放 日光

下野新聞
2016年6月18日

 【日光】2012年5月に大規模崩落が発生した鬼怒川温泉の名勝「楯岩(たていわ)」周辺斜面の復旧工事が先月末、約1年半を経て完了した。16日には楯岩近くの展望台まで続く市道約400メートルの通行禁止が解除され、同温泉を一望できる人気観光スポットが「完全復活」を果たした。市観光協会鬼怒川・川治支部は「待望だった。復旧への思いが強かっただけに喜ばしい」と話している。

 高さ約100メートルの巨岩「楯岩」は年間約50万人が訪れる観光名所。しかし12年5月に2度の大崩落が発生。高さ約50メートル、幅約40メートルの規模で約4千立方メートル(約7200トン)の土砂が流出した。地盤に亀裂が入るなど再崩落の危険性が高まり、市は展望台に至る遊歩道を閉鎖していた。

 県や市などによると、復旧工事の総事業費は県と市が折半し約1億9千万円。13年11月から測量や工事設計などを行い、14年12月に着工した。復旧工事は遠隔操作の無人重機で崩落斜面の安定化を図り、鋼材やセメントで地盤を補強した。

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