神栖のホテル 「しらす膳」新名物に 地産地消に貢献

茨城新聞
2016年4月4日

神栖市大野原の鹿島セントラルホテル内の日本料理店「槙」は、同市の春の新たな名物として「しらす膳」を考案、提供している。「神栖の新たな名物を作って地産地消に貢献したい」と同ホテルの替地享二社長。地元産の釜揚げしらすとしらすのつくだ煮をふんだんに載せ、色鮮やかな野菜で彩った春らしい華やかなちらしずしは、女性客たちの人気を博している。

シラスは、イワシやサバなどとともに同市波崎のはさき漁協が多くの水揚げを誇る魚の一つ。しかし、加工された釜揚げしらすの販売などで市民に親しまれているものの、料理店で主役として登場する機会は少なかった。同漁協でもこれまで、同ホテルで生しらす丼を試験的に販売するイベントを行うなど、地元の名物としてのシラスのPRに努めてきたが、通年を通しての安定提供などに課題があり、まだ模索中といった段階にある。

そこで「何とか神栖のシラスをPRしたい」と替地社長が料理長らと話し合い、今回の「しらす膳」が完成した。これまでにしらすかき揚げ丼なども考案、提供してきたが「やはりシラスをそのまま載せた方が華やかで良いのでは」と、今の形に決定。ふっくらした釜揚げとあめ色のつくだ煮の、2色のしらすが酢飯に敷き詰められ、彩り豊かな野菜も春らしさを演出。爽やかなゆずしょうゆが添えられる。はさき漁協も「地元のシラスをPRしていただいて本当にありがたい」と話している。

「しらす膳」はセットで、ほかにも同市が日本一を誇るピーマンの漬物や、行方市産のエシャレットなどの天ぷら、すまし汁、コーヒーが付いて税込み1233円。平日限定10食。4月末まで。問い合わせは同ホテル(電)0299(95)5522

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