県境起点に地域振興 3市町調印式 記念プレートを設置 板倉、加須、栃木
ㅤ板倉町と埼玉県加須市、栃木県栃木市は31日、3市町で合意していた「3県境」の境界線確定に伴う調印式を加須市・北川辺スポーツ遊学館で行った。3市町は境界点をPR、観光スポットをつなぐ地域振興の結節点として売り出したい考えだ。
ㅤ調印式には、栗原実板倉町長、鈴木俊美栃木市長、大橋良一加須市長が出席し、行政区域境界確認書に署名した。3市町は、近くに広がる渡良瀬遊水地や道の駅「きたかわべ」(加須市)など周辺施設を含めた具体的な活用策を協議していく。多くの人に見学に訪れてもらおうと、現地周辺の駐車場や施設の整備も進める。
ㅤ3首長は式典後、地権者らと現地へ向かい、真ちゅう製の直径8センチの記念プレートを北緯36度12分27秒、東経139度39分50秒の境界点に設置した。
ㅤ板倉町では早くも“珍スポット”を強調したパンフレットを作製したほか、旅行会社にツアーの企画を呼び掛けるなど「3県境」の活用に本腰を入れ始めた。栗原町長は「一過性の人気にしたくない。町内の観光資源として活用するのはもちろんだが、3県境の歴史的経過なども紹介していきたい」と話した。
ㅤ3県境は板倉町役場から東約5・4キロの田園地帯にあり、かつては渡良瀬川が流れていた場所。数年前からテレビやインターネットで話題になり、3県を簡単にまたげる県境として見物客が訪れるようになった。2月に地権者らの立ち会いの下で測量を実施し、県境を確定した。
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