酒造り、成功祈願 桜川・真壁高と西岡本店 洗いつけ神事 生徒栽培の酒米で仕込み
真壁高の生徒と酒造りに取り組んでいる桜川市真壁町田の西岡本店(西岡勇一郎社長)で新酒仕込みが始まった。酒蔵が酒造りに着手する際に行う酒造安全祈願祭「洗いつけ」の神事が25日、農業科の1、2年生9人も参加して行われ、酒造りの成功を祈った。
同社は2011年から、生徒たちが作る米で酒造りを開始。13年からは麹(こうじ)造りやもろみ発酵・温度管理、酒瓶のパッケージ作りといった一連の酒造りの作業にも生徒たちが取り組むようになった。
今回から酒米「山田錦」を20アールの田んぼで栽培。稲穂が倒伏しやすく栽培が難しいが、10月に約1トンを収穫し、純米大吟醸用に米粒を50%削って磨き上げた。
同日から洗米に入り、26日からは米を蒸す作業に取り組む。麹と酵母、水で仕込み、1月下旬には出荷予定。高校生は12月2日から作業に加わるという。
洗いつけの神事は、酒米が無事に収穫できたのを祝うとともに、酒造りの安全とおいしいお酒ができるように願いを込めた。
昨年に続き参加した2年、岩渕春輝君(16)は「洗米は水が冷たく、酒造りは大変だと感じた。これまでは地元を中心に販売してきたが、今度は世界に向けて売り込みたい」と抱負を話した。
西岡社長は「1年生にとっては初めてだが、頑張ってほしい。生徒たちの努力で山田錦も良い出来。おいしいお酒をぜひ造りたい」と話していた。来年2月から同市真壁地区で開かれる「真壁のひなまつり」会場でも販売される予定。
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