希少「無斑ヤマメ」展示 県大洗水族館
茨城新聞
2019年7月31日
大洗町磯浜町のアクアワールド県大洗水族館で、体の側面に斑紋がなく珍しい「無斑ヤマメ」が展示されている。県北部にある川の一部で局所的に生き残ってきた希少種。展示を行いながら個体数を増やし、保護につなげていきたい考え。
同館での展示は初めて。4階「上流の自然」小水槽に、全長約20センチの成魚5尾を展示する。同館によると、普通のヤマメは斑紋が特徴。無斑の形質は劣性遺伝のため、ある割合でしか出現しないという。
無斑ヤマメの生息範囲は流程約2キロの限られた範囲。周辺の開発により生息数が減少している。2016年版の県のレッドデータブックでは「絶滅」に次いで絶滅の危険度が高い「絶滅危惧IA類」に指定された。現在は地元NPO法人が個体数を維持するため繁殖に取り組む。同館は同法人から個体を譲り受けた。
同館担当者は「水族館には種を保存する役割がある。将来的には無斑ヤマメの野生復帰を視野に入れ、保全活動をしていく」と話している。
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