アユ解禁、上々の釣果 大田原の那珂川

下野新聞
2019年6月3日

 【大田原】全国有数の天然アユの遡上(そじょう)を誇る那珂川で1日、アユ釣りが解禁され、待ちわびた太公望たちの長ざおが早朝から清流に並んだ。

 人気ポイントの一つ黒羽向町の那珂橋周辺には、夜明け前から続々と県内外の釣り人が集結。霧が立ち込める中、流れに立ち込んでじっとアタリを待った。朝日が昇った後は次々と釣れだし、あちこちで歓声が上がった。

 埼玉県寄居町鉢形、会社員武野弘紀(たけのひろき)さん(51)は「毎年この日が楽しみ。那珂川は水がきれいで魚も多い。1泊して明日も楽しみます」と満喫していた。

 那珂川北部漁協によると、那珂橋上流では午前8時半までに5~15匹前後の釣果があり、20匹釣り上げた人も。管内(大田原市、那須塩原市)には約2千人のファンが訪れたという。薄井一郎(うすいいちろう)組合長(76)は「渇水だった割に成育が良く、型のいいアユが釣れている。順調なスタートだ」と釣り客増に期待を込めた。