「福来みかん」エキス配合 ハンドクリームが人気

茨城新聞
2017年12月21日

天然成分を活用したスキンケア用品などを開発販売する鈴木ハーブ研究所(東海村村松、鈴木さちよ社長)は今月、筑波山麓で栽培される「福来(ふくれ)みかん」のエキスを配合したハンドクリームを発売した。爽やかな香りが広がり、べたつかず、しっとりと肌を保湿する商品で、千本の限定販売。発売から2週間で既に約700本を売り上げ、年内にも完売する勢いという。

福来みかんは、直径4~5センチと小さく、爽やかで甘い香りが特徴。同社によると、果皮にがんやアルツハイマーの発病を抑制する作用があるフラボノイド系の成分を多く含む。抗酸化性が高く、肌を柔らかくふっくらさせる効果がある。

クリームには桜川市産福来みかんの果皮から抽出したエキスのほか、保湿力のあるカレンデュラや、炎症に効果のあるカモミール、レモンバームなど7種のハーブを配合。肌の潤いを持続させるだけでなく、「香りによるリラックス効果も期待される」(同社)。

県産品を使った商品開発を検討する中、縁起の良い名前の響きや、皮が漢方薬として活用される薬効などから福来みかんを原料に選んだ。

製品化に当たっては、フラボノイド系の成分を多く含むためクリームが固まりにくく、成分の配合具合に苦労した。県工業技術センターの技術支援を受け、フリーズドライ加工により福来みかんのすっきりとした香りを再現することに成功。2年の開発期間を経て、販売にこぎ着けた。

福来みかんハンドクリームは35グラム入り、1200円(税別)。同社ホームページなどで販売している。今年の製造は限定販売の千本で終了し、来年秋ごろにも再度販売する計画。

鈴木社長は「使った人に小さな幸せが届けられればうれしい。別の県産品を使った商品も作ってみたい」と意欲を見せた。 

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