折笠ぶどう初輸出 JA常陸タイに ブランド化目指す

茨城新聞
2017年10月26日

JA常陸折笠ぶどう部会(日立市折笠町、大都誠司部会長、部会員8人)が9月末、タイに向けブドウを初輸出した。同国に現地法人を置き、農水産物の輸出を行っている水産加工会社、小松水産(同市留町、小松伸克社長)が手掛けた。海外輸出はブランド化の一環で、来年以降は回数を増やし継続的に輸出していく。今回の実績をてこに、国内の販路拡大と価格上昇にもつなげたい考えだ。

タイの国内産ブドウは1房500円程度。日本からもスーパー向けなどに輸出され、同1500円程度で販売される。今回の輸出に当たっては、「大きく市場を取るより、価値を分かってくれるところ」(小松社長)とブランド化をにらみ、客単価2万円前後の高級和食レストランをターゲットに据えた。

初輸出では同社現地法人を通し、5店舗に計11房を納品。「タイのブドウより甘くてジューシー」と高い評価を得たという。大都部会長は「輸出は正直考えていなかったが、いいブドウだと評価されてうれしい」と話した。

輸出に向けては、日本貿易振興機構(ジェトロ)茨城貿易情報センターが部会と同社を仲介。8月に現地法人のバイヤーが試食、商談に訪れ、9月に入り現地のレストランとの商談が成立。2度の試験輸出を実施し、初輸出に至った。

ブドウのブランド化については、昨年度から日立地区産業支援センターが6次産業化・農商工連携の推進事業に指定し支援。これまでにロゴマークを作成するなどしている。 

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