14年ぶりに「子役」熱演  佐野の牧歌舞伎

下野新聞
2017年10月9日

 江戸時代から佐野市葛生地域の牧(まぎ)町に伝わる県指定無形民俗文化財「牧歌舞伎」の2年に1度の定期公演(牧歌舞伎保存会主催)が8日、同市あくと町の葛生あくとプラザで開かれた。子役が登場する「奥州安達ケ原(おうしゅうあだちがはら)『環宮明御殿(たまきのみやあきごてん)の場(ば)』」が14年ぶりに上演された。

 この日は約450人が来場した。上演作は平安時代に滅ぼされた一族の悲劇で、同市常盤中1年船田早妃(ふなださき)さん(12)が主人公の安部貞任(あべのさだとう)の娘であるお君(きみ)役で出演。船田さんは「ととさま、ととさま」などとけなげな娘を見事に演じ、観衆から大きな拍手を送られた。

 船田さんは「最初は緊張したけど、練習よりうまくできた。イントネーションに気を付けました」と胸をなで下ろした。

 定期公演では恒例の同校生徒による「白浪五人男(しらなみごにんおとこ)」なども上演された。

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