水戸・吉久保酒造の純米大吟醸 「一品」ベスト賞

茨城新聞
2017年9月2日

水戸市本町の老舗酒蔵、吉久保酒造(吉久保博之社長)が製造する「純米大吟醸一品」が、米国で開かれたワインの国際的な品評会で上位49品に贈られる「ベスト賞」を受賞した。吉久保社長が同市中央の市役所臨時庁舎を訪れ、高橋靖市長に受賞を報告。吉久保社長は「海外で白ワインに負けない高評価を頂いた」と述べ、さらなる輸出拡大に意欲を示した。

品評会は、米国で1980年から毎年開催されている最大規模の国際大会「サンフランシスコ・インターナショナル・ワイン・コンペティション」。今回は6月29日から5日間開かれ、30を超える国から、ワインや日本酒など約4300点がエントリーした。

58人の審査員が香りや味などを評価し、純米大吟醸一品は「コメの風味」や「フルーティーな香り」などが高い評価を受けた。さらに、審査員全員が「金」を付けた銘柄に贈られるダブルゴールド賞も受賞。同社がともに出品した「純米酒一品」も同賞を受賞した。

純米大吟醸一品は酒米・山田錦を原料に、同社が約5年前から輸出向けに商品化。主に豪州や米国などの飲食店で提供している。今回の海外での評価を受け、同社は10月にも国内で限定販売する予定だ。

同社は現在、計13カ国に輸出を手掛け、売上高に占める輸出の割合は約10%を占める。吉久保社長は「海外はまだ伸びしろがある。今回、権威ある賞を頂いたことで、これから楽しみな市場になる」と、海外展開の加速を見据えた。

高橋水戸市長は「ラベルに水戸の文字を入れていただき、地元の知名度アップに貢献していただきたい」と期待を込めた。

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