栃木県内の高校で“世界に一つだけの卒業証書”作り 完成品を受け取れるのは旅立ちの日に

下野新聞
2025年6月2日

烏山高3年生の恒例行事「和紙すき体験」が26日、栃木県那須烏山市の福田製紙所の工房「和紙の里」で始まった。7月までクラスごとに順次実施し、生徒計115人が自身の卒業証書用の和紙を自らの手で作る。

古里の歴史や文化を学ぶ同校の地域学習「烏山学」の一環で毎年行っており、今年で7年目。

この日は3年4組の27人が工房を訪れた。那須楮の皮が烏山和紙の原料となることなどを学んだ後、いずれも県伝統工芸士の福田長弘さん(58)と妹博子さん(55)から手ほどきを受けながら、水槽に入った液状の「紙料」を「すき桁」ですくい上げ、紙の厚さが均等になるように水分をふるい落とした。

3年生は「職人さんを見ていると簡単そうだったが、道具が重くて思った以上に難しかった」「自分なりにはうまくできたと思う。完成したのを見るのが楽しみ」などと話した。

生徒がすいた和紙は、水を絞ったり乾燥させたりする工程を経て完成する。

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