観音開帳記念し 万蔵院の寺宝展 仏像や絵画、資料公開 茨城・坂東

茨城新聞
2025年4月10日

12年に1回行われる猿島阪東観音開帳を記念した特別展「万蔵院寺宝展」が茨城県坂東市山の坂東郷土館ミューズで開かれている。同市生子の万蔵院が所蔵する貴重な仏像、絵画、書、観音開帳に関する資料など約60点が展示されている。同展は5月6日まで。

開帳は1725(享保10)年、万蔵院52世住職の雄弁上人によって始まったと伝わる。西国などの霊場に参詣できない人のため下総国に33カ所の霊場を設け、巳(み)年のみ開帳する。今回は番外札所などを含め38カ所で開帳され、普段は見られない観音像を拝観できる。

今展では、如意輪観世音菩薩坐像などの仏像、今回初出展となる県指定文化財「絹本著色曼荼羅」、明治期の中央画壇で活躍した同地域出身の画家、二世五姓田芳柳が納めた「釈迦三尊像」、観音開帳に関する資料などが展示されている。

3月26日には記念講話があり、約100人が参加。同寺の中川祐聖住職が観音開帳や寺宝などについて語った。

中川住職は「展示を見て、さらにお参りして観音様とご縁を結んでいただければ」と話した。

講話は4月29日にも行われる。開館時間は午前10時~午後6時半(土日祝日は午後5時)。入場無料。問い合わせは同館(電)0280(88)8700。