サメの秘密 見て 触れて 茨城県大洗水族館で特別展 繁殖研究の成果披露

茨城新聞
2025年2月16日

サメの飼育種類数が日本で最も多い茨城県大洗町磯浜町のアクアワールド県大洗水族館で、開館から23年間蓄積したサメの繁殖研究の成果を披露する特別企画展「超サメ展」が開かれている。国内で初めて繁殖に成功したサメなどを集め、同水族館の人気者の秘密を、見て、触れて、解き明かす仕掛けが用意されている。4月6日まで。

特別企画は館内25カ所の水槽に49種類が展示され、このうち6種類が国内で初めて繁殖に成功したサメ。注目の水槽はオーストラリア北部の浅瀬にすむ「オーストラリアンマーブルキャットシャーク」で、館内での繁殖で新たに、親ザメと子ザメで体の色や模様が異なることが判明した。

オーストラリアンマーブルキャットシャークの子ザメ。親ザメになると体の色や模様が変化する(アクアワールド県大洗水族館提供)

サメの体や卵の殻に触れられる体験ブースも充実している。ふ化後の卵殻を集めたプールは、ドリルのように渦巻く卵や小判状の卵など約17種を手に取り、形や手触りの違いを確かめられる。国内初繁殖のサメなどと触れ合える「シャークタッチング」は1日1回行われる有料のプログラム。

ふ化前の卵の中に〝お邪魔〟して育成中の子ザメを観察できる水槽もある。インド洋-西部太平洋に生息する「シマザメ」の卵に入れられたカメラの映像を通して、殻の中を元気に動く子ザメの姿を観察することができる。

栃木県宇都宮市から訪れた麻賀千遥さん(27)、竹弘一輝さん(28)は「卵の中で(子ザメが)動いている様子を見ることができてびっくりした」「初めて見るサメの卵は形が違って面白い」と笑顔を見せた。

魚類展示課の吉川隼人さん(27)は「繁殖というテーマは難しそうに感じるかもしれないが、ハンズオンの展示も充実しているので、幅広い年代の方にサメの魅力を知ってほしい」と来館を呼びかけた。

午前9時~午後5時、問い合わせは同館(電)029(267)5151へ。

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