高崎高生が愛した「ましも商店」が12年ぶり復活 カレーや唐揚げ優しい値段で OBも来店 群馬

上毛新聞
2024年11月14日

群馬県立高崎高の正門前にあり、同高の生徒やOBに惜しまれながら12年前に閉店した「ましも商店」(高崎市八千代町)が今月、リニューアルオープンした。店を長年切り盛りした真下テル子さん(88)の長女、天田妙子さん(62)=玉村町=が運営する。手作りカレーやカップラーメンなどを高校生の財布に優しい値段で販売している。

ましも商店が開店したのは和田橋が開通した1966年。手作りのカレーやおでん、カップラーメン、パンなどを手頃な値段で販売し、昼時や部活動の前後におなかを空かせた高高(たかたか)生でにぎわった。高齢の真下さんが1人での店舗運営が困難となり、2012年春に店を閉めた。

小中学校の教員を務めていた天田さんが昨春の定年退職をきっかけに店の再開を決断した。「自分が元気なうちは、食事が取れて憩える場を提供することで、高高生と地域の人に貢献したいと考えた」という。

12年ぶりに再開した「ましも商店」。天田さん(左)が切り盛りしている

カップラーメンや菓子、アイスクリームのほか、カレーライスや唐揚げなど先代の時に人気だった手作りメニューも提供する。高校生が小遣いで買うことを考慮し、できるだけ値段を抑えたい考えだという。

開店直後に同高OBが何人も来店したといい、天田さんは「皆さん『お母さんにお世話になりました』と言ってくれた。懐かしみながらカレーを食べる姿を見て、再開して良かったと思った」と相好を崩す。

リニューアルオープンはOBの間で話題になっている。同窓会長の波潟憲昭さん(61)=同市=は「毎日のように通い、体の3分の1はましも商店の食事で作られたと話すOBもいる。再開は大歓迎。先代のように長く頑張ってほしい」と声を弾ませた。

営業時間は平日が午後2時~6時半、土日祝日は午前11時~午後4時。火曜定休。