創立120年 節目彩る 高崎高のバラ園再整備

上毛新聞
2017年5月25日

創立120周年を記念して高崎高(高崎市八千代町)の校庭にあるバラ園「指月庭(しげつてい)」が再整備され、卒業生と在校生が手入れした深紅や白、ピンク、黄といった色とりどりのバラが見頃を迎えている。
指月庭は1952年、高崎の芸術文化振興に貢献した同校OBの故井上房一郎氏が正門近くに造った。作家の武者小路実篤が井上氏の自宅庭に付けた「指月庭」の名を、井上氏が母校の庭園に付けたとされる。
戦後の荒廃した校内に潤いを与え同校を象徴する場所となったが、老朽化した装飾棚やベンチが危険と判断され、96年の同窓会館「翠巒(すいらん)会館」建設工事の際に撤去された。
同窓生らの要望を受け、2002年に造り直されたが、近年は花の咲きが悪かった。そこで同窓会が資金を出し、15年11月から昨年1月にかけて土壌を改良するなど再整備し、約700平方メートルの園内にバラ47種140株を新たに植えた。
園の手入れを手伝う同窓生有志のボランティア団体、指月庭俱楽部(高橋成東(せいとう)会長)が昨年6月に発足。創立120周年の今年に見頃を合わせるため、昨年はつぼみを全て摘んだ。在校生もクラスごとに決めるバラ委員を中心に草取りを手伝った。
高橋会長は「指月庭は在校生と卒業生を結び付ける大事な場所」と語り、手塩にかけた花々をいとおしそうに見つめる。加藤聡校長は「同窓会には感謝の一言に尽きる。バラは学校のシンボル。大事に育てていきたい」と話している。
学校側の許可を取れば、平日に見学できる。問い合わせは同校(☎027・324・0074)へ。

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