茨城県内酒蔵 初のブランデー 500本生産 筑西・来福酒造

茨城新聞
2024年9月27日

来福酒造(茨城県筑西市村田・藤村俊文社長)は、同県内酒造会社では初のブランデー「アサーティブ」を発売した。英語で「相手を尊重しつつ自分の主張も伝える」の意味で、「ブランデーの個性と向き合いながら、素直な気持ちを共有する時間を過ごしてもらいたい」(同社)との願いを込めたという。

杜氏(とうじ)の加納良祐さんによると、ブランデー製造を思い付いたきっかけは「もったいない精神」だった。同社では2016年から県内産ブドウを使ったワインを製造している。原料を手作業で圧搾するため機械よりも圧搾率が20%ほど悪くなってしまうという。

原料を有効活用したいと、搾りかすを再度圧搾することにした。酵素剤でブドウを軟らかくすると酸化臭が出てワインには向かないが、蒸留すれば臭いが取れるのでブランデー製造を決めたという。

加納さんは「蒸留酒だがほのかな果実味が感じられ、常温でゆっくり味わってほしい」と話した。

500ミリリットル入り5500円で、500本生産した。同社売店のほか県内10店舗で取り扱っている。問い合わせは来福酒造(電)0296(52)2448。