尾瀬の「木道修繕ツアー」 群馬県が企画
木道の修繕作業などを通して尾瀬を新たな視点で楽しんでもらおうと、群馬県は尾瀬登山道整備ツアーを初めて開く。8~10月にオンラインや現地での講習を計8回実施。月ごとにテーマを設け、歴史や生態系についても理解を深める。7月31日まで参加者を募集する。
旅行大手「クラブツーリズム」(東京都)に委託し、尾瀬ガイド 協会の館山美和さんらが講師を務める。8月は尾瀬の自然や動植物、9月は外来種「エニシダ」の駆除や土砂崩れ防止に向けた水場の整備などを学ぶ。10月は木道の現状を理解し、実際に一ノ瀬~三平峠の木道を修繕する。
群馬県尾瀬保全推進室によると、4県にまたがる尾瀬国立公園の木道は65キロあり、このうち群馬県分は7キロ。新しい木道に交換する場合はヘリコプターによる輸送や人件費などで1メートル当たり約20万円かかるという。
管理を巡ってはトイレの利用時に協力金を求めているが、登山者へのアンケートで他にも協力したい旨の意見が多かったことから参加型のツアーを企画した。同推進室は「尾瀬の保全と利用の好循環を創出したい。民間の旅行パッケージツアーとして広がることも期待している」とした。
対象は3カ月間のプログラムに参加できる18歳以上(高校生を除く)で、定員15人。参加費は9万9000円。希望者は群馬県ホームページから申し込む。問い合わせは同推進室(☎027-226-2881)へ。