日本酒使いサバの干物 吉久保酒造・津久文・白川屋商店
老舗酒蔵の吉久保酒造(水戸市)と干物加工業の津久文(神栖市)、卸売業の白川屋商店(水戸市)の県内3社がタッグを組み、互いの強みを生かした新商品開発に乗り出した。第1弾として、同酒造の日本酒「一品」を使ったサバの干物を「天下一品酒びたし」として、4月から本格販売を開始。日本酒、魚、流通の各分野のプロたちは、今後も継続して商品開発や販路開拓に一体となって取り組む考えで、「県内外や海外に茨城の味を広めたい」と意気込んでいる。
同商品は、波崎漁港などで水揚げされたばかりの新鮮なサバを一品に漬け込み、熟成乾燥することで、臭みのない、ふっくらとした焼き上がりの干物に仕上げた。フライパンなどで焼くだけで手軽に食べられる。価格は1枚(約200グラム)500円(税抜き)。
3月に茨城町のスーパーで実施した試験販売では、「冷めてもおいしい」「臭みがない」などと来店客に好評で、用意した300枚は1日で完売した。
吉久保酒造の吉久保博之社長は「日本酒と魚はもともと相性がいい。辛口の一品と干物のうま味が組み合わさることで、さらに味わい深い商品に仕上がった」と自信を見せる。
販路開拓に向け、津久文の津久浦良典社長は「スーパーや飲食店など、取り扱い店舗は増えつつある。千葉県の洋風居酒屋も興味を持ってくれている」と説明。白川屋商店の安田大助専務は「茨城県に魅力がないのならば、自分たちで魅力をつくればいい。日本酒を飲みながら、干物を食べて茨城の風土を感じてもらいたい」とアピールした。
3社は今後も季節限定商品を含め、日本酒を使った干物商品を順次開発していく方針で、「本県産の水産加工品の代表格となるよう、売り出しを図っていく」と意気込んでいる。
商品の問い合わせは、津久文(電)<a href=”tel:0479(44)0800″>0479(44)0800</a>、白川屋商店(電)<a href=”tel:029(225)7450″>029(225)7450</a>。
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