コンニャクイモの消費拡大へ「こんにゃくビール」開発 群馬大と浅間高原麦酒(嬬恋村)

上毛新聞
2024年6月29日

群馬県特産のコンニャクイモの認知度向上と消費拡大につなげようと、群馬大と浅間高原麦酒(嬬恋村)が「こんにゃくビール」を共同開発した。発売日の24日、両者のマッチングと販路紹介を担った前橋市の東和銀行で関係者が会見し、産学金連携の成果を披露した。

同大食健康科学教育研究センターは、農作物や食品の高付加価値化について研究しており、今回、コンニャクイモに含まれる食物繊維「グルコマンナン」を2種類の糖に分解(糖化)する技術を開発した。この糖化液を副原料に、愛好者の多さなどからビール造りを企画した。

同大によると、商品はエールビールで、ほのかにコンニャクをゆでたときのような風味と、かすかなえぐみが特徴という。

同センターの粕谷健一センター長は「象徴的な食材なので『群馬のビール』と言える」と強調した。開発を進めた向井克之客員教授は「おいしいビールができた。コンニャクが売れないという農家の話もあるので起爆剤になれば」と述べた。

浅間高原麦酒の黒岩修社長は「群馬の農産物を原材料にでき、地域貢献の意味で大きな一歩だ」と話した。

商品は550本を用意し、前橋、高崎、桐生、渋川各市のファミリーマート計17店舗で販売を始めた。1瓶(330ミリリットル)704円。