《Bリーグ2部》サンダーズ 東地区Vでプレーオフ進出 選手、ブースター笑顔

上毛新聞
2017年4月17日

【水戸=入山亘、佐藤秀樹】バスケットボール男子Bリーグ2部(B2)の東地区で優勝マジックを「1」としていた群馬クレインサンダーズは15日、水戸市の青柳公園市民体育館で茨城ロボッツとの2連戦の初戦に臨み、後半に畳み掛けて86―71で勝利した。通算成績は35勝18敗で地区優勝を決め、1部昇格を懸けた他地区とのプレーオフに一番乗りした。

序盤は一進一退の攻防となったものの、サンダーズはミスから相手に主導権を渡して前半を35―44で折り返した。後半に入ると守備の対応を変えたことが奏功し、カウンターから得点を重ねた。最終クオーターは相手に遠目からシュートを打たせてリバウンドを拾い、攻撃の手を緩めることなく一気に突き放した。

会場には100人を超えるブースター(ファン)が駆け付けた。平岡富士貴ヘッドコーチは「ブースターの声が選手の背中を押してくれた」と話した。

TKbjリーグとナショナルリーグ(NBL)が統合された「Bリーグ」1年目の今季、サンダーズは粘り強い守備から攻撃につなげるスタイルで序盤に8連勝するなどスタートダッシュに成功。3カ月に及ぶ他地区との交流戦を勝ち越し、終盤戦は連敗せず一つずつマジックを減らした。

4クラブがトーナメント方式で争うプレーオフは来月11日から始まり、2位以内か、3位になってB1チームとの入れ替え戦で勝利すれば昇格できる。

サンダーズ 逆転 後半一気
15日に水戸市の青柳公園市民体育館で行われたBリーグ2部(B2)茨城との2連戦の初戦で、群馬クレインサンダーズは後半から取り入れたゾーンディフェンスが機能。流れを引き寄せて一気に逆転し、東地区優勝とプレーオフ進出を決めた。第2戦は16日午後2時から同体育館で実施。B1昇格を懸けたプレーオフは5月11日から行われる。

▽Bリーグ2部(水戸市民体育館、1117人)
群馬35勝18敗 86(19―21)71ㅤ茨城25勝28敗
ㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤ(16―23)
ㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤ(26―14)
ㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤ(25―13)

(群馬はプレーオフ進出)

第4クオーター、残り12秒。サンダーズのトーマス・ケネディがとどめの一撃を沈めると、カウントダウンが始まった。「3、2、1…」。試合終了を告げるブザーが会場内に鳴り響き、選手とブースターの笑顔が輝いた。「ほっとしました。プレーオフに行くことは使 命だと思っていたので」。普段は勝っても負けても冷静な小淵雅主将の目に、思わず涙があふれた。

直近は7勝1敗と点取り屋の外国人を加えて好調の茨城に対し、前半はマンツーマンディフェンスで対抗した。個々の能力が高い相手に突破される場面はそれほど多くなかったが、マークが入れ替わった時に対応が遅れて前半を9点ビハインドで折り返した。

「チームとして戦おう」。平岡富士貴ヘッドコーチの指示を受け、後半はゾーンディフェンスに変更。これがはまった。外から打たせてリバウンドを拾い、ゴール下のシュートにはアブドゥーラ・クウソーの腕が伸びた。第3クオーター中盤にカウンターで45点目を挙げてから約2分間、相手のスコアが凍り付く中、サンダーズは10点を積み上げて逆転した。

前半は我慢強く戦い、後半に若手、ベテラン、外国人が連係して一気に突き放す。今季の強いサンダーズを象徴するような一戦でプレーオフ進出を手にした。ルーキーながら小淵主将に続いて出場時間が長かった中野広大は「頼りになる先輩や外国人がいるので、プレーオフでも思い切ってやりたい」。B1昇格へ、恐れるものは何もない。(佐藤秀樹)

 
【写真】Bリーグ2部東地区優勝を決め、喜びを爆発させる群馬クレインサンダーズの選手=水戸市・青柳公園市民体育館


※写真=茨城―群馬 第4クオーター、群馬のクウソーがダンクシュートを決め70点目=水戸市・青柳公園市民体育館

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