ネコの日常 生き生き 岩合さん写真展、表情多彩 茨城・笠間

茨城新聞
2024年3月27日

世界的に活躍する動物写真家、岩合光昭さんの写真展「ねこづくし」が、茨城県笠間市の笠間日動美術館で開かれている。ネコたちの日常を生き生きと捉え、愛らしい表情やしぐさに思わず笑みがこぼれる作品が並ぶ。同展は5月19日まで。

岩合さんは1950年、東京都生まれ。19歳のとき訪れたガラパゴス諸島の自然に圧倒され、野生動物たちの姿を撮り続けてきた。ライフワークとしてネコの撮影にも力を入れている。

同展は「島のネコ」「各地のネコ」「やきものの里のネコ」の3ブースで構成。18都道府県で撮影された100点を紹介している。真剣な顔つきで大ジャンプを披露するネコ、リラックスした様子であくびをするネコなど、生命力あふれる多彩な表情が魅力だ。各写真には岩合さんのユーモラスなコメントが添えられ、ネコたちの生活の様子を知ることができる。

岩合さんが被写体にするネコたちは町中や漁港、神社など何げない日常風景に溶け込んでおり、住民とネコの間にある絆や信頼を想像させる。

県内では、笠間市で撮影された作品を展示。陶芸作品の間で澄まし顔をしたり、涼やかな器で水を飲んだりと、焼き物とネコのコラボレーションに心癒やされる。

同館で岩合さんの個展を開くのは12年ぶり。同館学芸員の川崎みなみさんは「見ているだけで笑顔になってしまう写真ばかり。それぞれの表情や距離の近さを楽しんでほしい」と来場を呼びかけている。午前9時半~午後5時。月曜休館。