茨城・大洗の酒屋、宿泊施設へ 創作中華提供、テント型サウナも
茨城県内で五つの教習所を運営するモトヤユナイテッド(岡山県、小野新太郎社長)は、同県大洗町磯浜町の酒屋を改装した宿泊施設「波と月」について、12月初旬にも稼働を始める。宿泊客以外も利用できる町中華をアレンジした料理や酒をメニューにそろえる飲食スペース「Neo中華 くらげ」やテント型サウナを備え、心地よい空間を提供する。
波と月は1日1組限定の民宿。元酒屋の古民家をリノベーションし、元からある素材や雰囲気を残しつつ、トイレや風呂など設備は新しくして利便性にも配慮。茨城や大洗を連想させる芸術作品を置き、笠間焼の食器を自由に使えるようにするなど茨城の魅力を体験できる。
飲食スペース「くらげ」では、県産食材を使った創作中華料理やクラフトビール、ワインなども楽しめる。敷地内にはテント型サウナや縁側のテラスも設け、多様な使い方を見込む。
同社によると、施設は単なる宿泊施設としての機能だけでなく、地域の人との交流やイベント実施など町の拠点となることを目的とした「リトリートハウス」にしたいという。若手シェフのオーディションをかけ、一定期間ごとに担当シェフが変わる一期一会レストランの企画や、食材生産者とのコラボも検討する。
同社の松本敬太執行役員は「この事業を手がけたのも根底に大洗が大好きという気持ちから始まった」と振り返り、「地域の人と利用者が自然につながれる場所になれたらうれしい」と語った。